3〜5歳はスポンジのように何でも吸収する時期。お話もよくわかるようになり、好きな番組やキャラクターもできてきます。

この時期に一番重要な遊びは「ごっこ遊び」。お店屋さんごっこ、海賊ごっこ——大きな段ボール箱が家に見えたり船に見えたり、くまのお人形とわんこのお人形がパパとママに見えたり。自分の知っていることからアイデアを引き出して、お話を進めていく力、つまり想像力を使う遊びです。

知育教材やゲームの多くは、あらかじめ「何が起きるか」が決まっています。便利な反面、子供が自分で考えて行動する機会は少なくなります。

想像力の欠如は、創造力の欠如につながります。

アメリカで行われたある調査では、感情を豊かに表現する子供ほど、身近なものの新しい使い方をたくさん思いつくという結果が出ました。しかも数年後に同じ子供たちを調べても同じ傾向が続き、困難な出来事も上手に乗り越えられていたそうです。

もちろん、動画やゲームにも良いところはあります。学校に上がる年齢になると、漢字や歴史、理科の実験など「覚えるべきこと」がぐっと増えます。目で見てすんなり理解でき、記憶にも残りやすいという点で、知識を増やす目的での活用は効果的です。

動画・ゲームが得意なこと、苦手なこと
  • 得意:目で見てすぐ理解できる知識のインプット(漢字・歴史・理科など)
  • 苦手:人の気持ちを想像し、思いやること
  • 苦手:自分で考えてアイデアを出し、粘り強く取り組むこと

学校は集団生活の場でもあります。人との関わり方を学ぶには、実際に体験するしかありません。お友達とケンカして悲しいとき、機械は気持ちに寄り添って抱きしめてはくれませんし、「もうちょっと頑張ってみようよ」とも言ってくれません。

ビデオやゲームだけではカバーしきれないもの——人を思いやる気持ち、集中力——それを補ってくれるのが読み聞かせです。集中力は今日明日でつくものではなく、日々少しずつ長くしていくもの。絵本から人の気持ちを知り、自分の体験と重ね合わせていく時間を、ぜひ大切にしてあげてください。

『ママの日本語は、ちゃんと届いている』

がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。