絵本の読み聞かせをすると、なぜ言葉の数が増えるのでしょう。日常話している言葉を、もう一度見直してみましょう。1日に子供とかわす会話、どんなことをお話ししていますか? 「お腹すいたね」「〜へ行こう」「〜の時間だよ」——同じ会話を繰り返していませんか?
平均的な大人が日常生活に使う言葉は、約1800語。子供は2歳までに300語、その1年後には3倍に。3〜5歳の間には1か月に約50語ほど身につけると言われています。
言葉というのは、「何がほしい」「何がしたい」など自分の気持ちを人に伝え、相手の気持ちを知るコミュニケーションのためにあるもの。でも私たちの脳は1度や2度聞いただけでは覚えられません。何回か繰り返し聞いて、使う場面や用語などを習得していきます。
では、新しい、聞いたことのない言葉が出てきたとき、どうやってそれを覚えるでしょう? 対象物を目で見て名前を一致させる、言葉の意味を調べる、もしくは誰かに聞いて覚える——それができない場合は、わからないままです。
テレビやビデオを見ている時、聞く人が周りにいなければ「それってどういう意味?」と聞いても、テレビやビデオは答えてくれません。「それって何? どういう意味?」とママに聞いて答えてもらえると、新しい言葉が増えます。
言葉は会話をすることで増えていきます。絵本には、普段会話に出てこない言葉がいっぱい。絵と言葉を目で見て、言葉の音を耳で聞いて、わからないことはすぐママに聞いて答えてもらえる。その繰り返しで、言葉の数が増えていくのです。
- テレビ視聴3時間以上の1年生:約2,000語 → 6年生で約7,000語
- テレビ視聴30分ほどの1年生:約8,000語 → 6年生で約37,000語
日常の習慣として、本を全く読まずテレビやビデオを長時間見ている子供は、知っている言葉の数が少なく、小学校では「学力遅れ」につながるという調査結果もあります。新しい言葉に触れることは知的好奇心を刺激しますので、何でも知りたい幼児期にこの好奇心を満たしてあげることが大切です。
がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。