私は、日本語の絵本をたくさん持っていたわけではありません。母に日本語の絵本を送ってほしいと頼んだこともありますが、どの本を選べばよいか分からないことや、海外へ送る送料がかかることもあり、簡単ではありませんでした。
そのため、手元にある少しの日本語の絵本を、何度も読みました。同じ本ばかりで、子どもは飽きないのだろうかと思ったこともあります。
ところが、子どもたちは、「これ、読んで」と、また同じ本を持ってきます。昨日も読んだ本です。ときには、その日に何度も読んだ本です。
大人は、新しい本の方が楽しいのではないかと思います。でも、子どもにとっては、次に何が起こるか分かっていることも楽しさの一つです。好きな場面が近づくと、待ちきれないような顔をします。何度も聞いた言葉を、読み手より先に言うこともあります。同じ音や文章を繰り返し聞き、物語の流れを知ることで、子どもは安心して本を楽しめます。
何度も読むたびに、違うものを受け取っている
- 一回目には絵を見ていただけかもしれない
- 二回目には、好きな動物を見つけたかもしれない
- 三回目には、何度も出てくる言葉に気づいたかもしれない
- その次には、言葉の一部を一緒に言えるかもしれない
日本語の本が少なくても、心配しなくて大丈夫です。少ないからこそ、親子で何度も読み、忘れられない一冊になることもあります。私の子どもたちは、大きくなった今でも、小さい頃に何度も読んだ日本語の本を覚えています。
たくさんの本を用意することよりも、一冊の本を親子で大切に読むこと。それも、海外でできる読み聞かせの形です。
『ママの日本語は、ちゃんと届いている』
がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。