動画は情報量が多くて便利。見るだけで内容がすぐ伝わります。では、それは本を読むこととどう違うのでしょうか。

写真も音声もひとつの情報です。写真1枚は文字にすると約1000文字分の情報を、瞬時に伝えてくれます。音声も同じくらいの情報を、言葉で補いながら伝えてくれます。動画はこの2つが合わさったもの、と考えることができます。

レシピを例に考えてみましょう。文字だけのレシピと、写真つきのレシピ、そして動画のレシピ。同じ料理を作っても、できあがりは違ったものになりそうですよね。文字だけなら自分の記憶や想像で近いものを組み立てますが、動画ならほぼ同じものが作れます。

動画を見るときは「絵を見る→理解する」という2段階。本を読むときは「文字を見る→絵を思い浮かべる→理解する」という3段階です。

本では、文字を見て絵を思い浮かべるという部分に、想像力が働いています。動画はその1段階を飛ばしてくれるので、脳にとっては楽に感じられるのです。

本と動画、情報の受け取り方の違い
  • 動画:絵や音がすでに完成した形で与えられる → 想像する必要がない
  • 本:文字から自分の頭の中に絵を思い浮かべる → 想像力を使う
  • 同じ動画を見た人同士は、同じ映像を共有できる
  • 同じ文章を読んだ人同士でも、頭に浮かぶイメージは少しずつ違う

どちらが良い悪いということではなく、動画は「情報をそのまま効率よく伝える」ことが得意で、本は「自分の頭の中で想像し、組み立てる」というプロセスを伴うのが特徴、ということです。子供の脳がまだ発達の途中にあるからこそ、この「想像するプロセス」を日常の中でどれだけ経験できているかが、大きな意味を持ってきます。

『ママの日本語は、ちゃんと届いている』

がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。