「子どもに日本語を教えなければ」そう思うと、親は何か特別なことをしなければならないような気持ちになります。ひらがなを教える。ドリルをさせる。単語を覚えさせる。日本語で答えさせる。
もちろん、それらが必要になる時期もあります。でも、子どもがまだ小さいときや、日本語の読み書きを始める前に、もっと簡単にできることがあります。それが、日本語を一緒に聞き、一緒に楽しむことです。
読み聞かせでは、子どもに文字を読ませる必要はありません。言葉を暗記させる必要もありません。読んだあとに、内容を理解しているか確かめる必要もありません。
子どもは、絵を見ながら、ママやパパの声を聞きます。動物の絵を見ながら、その名前を聞きます。登場人物の表情を見ながら、「うれしいね」「悲しそうだね」という言葉を聞きます。言葉だけを覚えようとすると難しいことも、絵や場面と一緒なら、意味を想像しやすくなります。
読み聞かせに正解はない
- 子どもが途中で違うページを開いてもいい
- 同じ絵を長く見ていてもいい
- 最後まで聞かずに立ち上がってもいい
「今日はここまでだったね」——それでかまいません。読み聞かせを、日本語の勉強にしすぎないことが大切です。
ママやパパと一緒に絵本を開くと、楽しい。日本語を聞くと、安心する。子どもの中に、そんな気持ちが残ることが、最初の一歩です。
『ママの日本語は、ちゃんと届いている』
がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。