もし、子どもたちが小さかった頃の私に会えるなら、伝えたいことがあります。

日本語で話しかけても、英語で返事をされて落ち込んでいた私へ。大丈夫。あなたの日本語は、届いていないわけではないよ。子どもは、今の生活に一番必要な英語を使っているだけ。日本語を嫌いだから、英語で答えているわけではないよ。

ひらがなのドリルが続かず、自分を責めていた私へ。大丈夫。今、全部を覚えられなくても、もう遅いわけではないよ。子どもは成長する。今は難しいことも、あとから驚くほど早く分かるようになることがあるよ。

ほかの子どもと比べて、焦っていた私へ。大丈夫。家庭が違えば、育つ言葉も違う。兄弟でも、学ぶ速さは違う。誰かと同じところを目指さなくてもいいよ。

毎晩、眠い目をこすりながら絵本を読んでいた私へ。その時間は、なくならないよ。すぐに日本語で返事をしてくれなくても、一緒に読んだ本も、あなたの声も、子どもの中に残っているよ。

そして、完璧にできなかったと思っている私へ。あなたは、何もしてこなかったわけではない。日本語を完成させることはできなくても、日本語に戻るための入り口を、子どもたちに残しているよ。

だから、もっと子どもたちとの時間を楽しんでいい。できていないことを数えるより、今日一緒にできたことを喜んでいい。「日本語で言って」と何度も求めるより、日本語で笑い合った一回を大切にしていい。

そう伝えたいと思います。

『ママの日本語は、ちゃんと届いている』

がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。