赤ちゃんは、まだ言葉を話しません。絵本を見せても、内容を理解しているようには見えないかもしれません。本を口に入れたり、ページをつかんだり、途中で別のものに興味を持ったりします。

「こんなに小さいのに、絵本を読む意味があるのかな」と思うこともあるでしょう。でも、赤ちゃんへの読み聞かせでは、お話を理解させることが一番の目的ではありません。ママやパパの声を聞き、顔を見て、同じ時間を過ごすことが大切です。

赤ちゃんは、いつも自分の近くにいる人の声を聞いています。優しい声。楽しそうな声。心配している声。少し疲れている声。言葉の意味が分からなくても、声の調子や表情から、いろいろなことを感じています。

絵本を読むと、日常の会話とは違う音や言葉を聞かせることができます。「わんわん」「ころころ」「ふわふわ」「いない、いない、ばあ」——短く、音の繰り返しがある絵本なら、読む方も難しくありません。

赤ちゃんとの「会話」
  • 絵をじっと見たら、そのページで少し待つ
  • 手を伸ばしたら「さわりたいの?」と声をかける
  • 笑ったら、一緒に笑う
  • 声を出したら「そうだね」と返す

絵本を最初から最後まで読めなくてもかまいません。一ページだけ見て終わる日があってもいいのです。赤ちゃんを膝にのせたり、隣に寝転んだりして、絵本を一緒に見る。その時間に、日本語の音がママやパパの温かさと一緒に伝わります。

日本語を覚えさせようとしなくても大丈夫です。まずは、親の声を聞くことが楽しいという経験を作ってあげてください。

『ママの日本語は、ちゃんと届いている』

がんばりすぎない日本語教育と絵本の読み聞かせについて、私自身の体験を交えてまとめました。